ケース3

"オーダーメイド"の資産管理・承継を提案します

~あるビルオーナー姉妹のケース~

ある資産家のご息女達が相続税の件で相談があると来社されました。
相談内容というは「福岡市内の一等地に収益不動産を持っているが、父も高齢で相続税がどれだけかかるかが心配。
相続税を払えるほどの現金もない。
ここ数年、ビルも老朽化し、空室数も増えてきている。
姉妹だけで管理していけるか不安。
でも、先祖伝来の不動産は守っていきたい。」ということでした。

ビルの収益性の確認はもちろんのこと、お父様の年齢も考慮すると相続対策も急務でした。
そこで、相続税対策と相続対策は全く違うのだということをご理解頂き、不動産についてだけではなく、現在のお父様の資産負債の状況や健康状態まで、さらには彼女達の今後の人生設計や生活設計等にいついて細かなヒアリングを行い、今後どのようなかたちで資産を受け継ぐのがよいのか、本当に不動産オーナーになるということはどういうことなのかということも踏まえて提案していく必要がありました。

まずは相続財産の把握、それと並行して相続人と被相続人の相続に対する考え方をしっかりと確認し、その実現に障害となる問題点やクリアーすべき課題の抽出が必要でした。
それを踏まえ「継承対策」「分割対策」「納税対策」「節税対策」を検討する必要がありました。
クライアントのヒアリングを進めていっているなか、ビルの収益性に影響を及ぼす出来事が矢継ぎ早に起こりました。

ただでさえ収益分岐点ぎりぎりの運営状態のなか、賃借人からの賃料減額交渉、さらには1階のコアテナントの退去の申し出等々問題は山積みしていきました。
そこで当社が行ったことは……。

Phase 1:相続発生前

  • 相続資産価値の把握及び準備すべき相続税額の概算把握
  • 相続に関しての被相続人と相続人のニーズの把握
  • キャッシュフロー改善による相続不動産価値の向上と相続税納税資金の準備補助
  • 新規入居テナントの選定及び契約条件・賃料の交渉
  • その他専門家との協力によるビルのブランディング戦略
    (イベントの開催や新コンセプトの提案)

Phase 2:相続発生後に向けての提案

  • 非収益性相続不動産の売却先選定及び売却条件交渉とその他諸手続き
  • 相続不動産の共有化による権利関係の複雑化回避のための民事信託
    (後継ぎ遺贈型受益者連続信託)の提案(提案のみで実現には至らず)