こんなことがありました。依頼はビルの買い取り価格が妥当かどうか、評価して欲しいというもの。そのオーダーにはもちろん答を出したものの、スタッフはそれだけでは納得しません。当該土地の収益性だけでなく、目的や企業特性、将来ビジョンなどさまざまな観点からアプローチをし、投資判断、金融戦略上、今買うべきかどうかの判断材料を提示したのです。企業全体での付加価値の創造をした好例です。不動産投資や評価について、今は不透明な時代です。悩んでいるのは目の前の不動産に関することでも、本当の問題は他にある場合も多いのです。第三者として当事者には見えない問題を発見し、解決する。それができるのは私たち総研が、クライアントの利益の最大化をいつも考えているからです。あるスタッフは名医になりたいと答え、あるスタッフは家具職人のようだと感じています。どちらにも共通するのは、ひとつとして同じ仕事はないこと、そしてクライアントの悩みを解決したいという熱い思いです。
証券化やPFIに代表されるように、不動産の事業スキームの選択肢は飛躍的に増えています。そうした環境の変化に伴い、近年はコーディネーターとしての役割を求められることも多くなってきました。特にプロジェクト・ファイナンスでは金融機関や建築会社、弁護士などのメンバーの選定からシステムの構築、出資するスポンサーのセッティングなど、プロジェクト・マネジメントとしての役割が強く求められています。多様化し、複雑化する案件に応えるため、会社内ではチームでの仕事を基本としています。一人より二人と複数でとりくむことで、課題を設定する際には抜けやもれがなくなる、また選択肢を構想する際にはアイデアに広がりがでるなどのメリットが生まれています。こうしたコラボレーション(協働作業)は、総研の提案のクオリティを上げると共に、スタッフ一人ひとりのスキルを上げる研鑽の場になっています。
現在急速に普及、浸透してきた不動産証券化では、国内の市場がまだ黎明期にあった1998年から研究をはじめ、知識の集積とネットワークづくりをしてきました。すでにいくつもの案件に携わり、福岡でも第一人者として認められてきています。強みの一つは九州・福岡を拠点にしていること、地域の特性や情報に精通した独立系であること。オリジネーターと投資家を結ぶサービスプロバイダーとしての役割も担っています。
長い間、コンサルティングの仕事は分析をし、助言することが大きな役割でした。分析とはものごとを整理し、対処方法を立てる手がかりを与えてはくれても解決には至りません。一方、私たち総研が心がけているのは「洞察力」です。全体の状況を把握しなおすことで課題を解決する。そこまでが私たちの仕事だと考えます。公共事業の例でもわかるように、国民の目は厳しくなっています。情報の公開が求められ、投資家や地権者の利益保護に関しても厳しさが求められるようになってきました。そうした厳しさに応えるためには、私たちも自らの提案にいっそう責任を持たなくてはなりません。コラボレーションで実践力を高める。事業成否に関わるリスクを共有し、きちんと答を出す。そうすることで、具体的なサービス価値を創造する。このプロセスこそがクライアントの、新しい信頼を獲得する道に他なりません。